看護師として働きながらママとして子育てをすることは、大変なことですよね。特に夜勤がある場合、家庭との両立は一層難しくなります。
そこで今回は、夜勤に視点を当てて、看護師ママの働き方についてまとめていきたいと思います。
夜勤によって得られるメリットやデメリットについて、具体的な情報をお届けします。
さらには看護師ママが無理なく夜勤をこなせる職場条件についてもご紹介します。
この記事が、あなたの理想的な働き方の手助けとなりましたら幸いです。
看護師ママと夜勤の働き方
看護師ママが働く場合、もっとも悩むのは夜勤勤務の有無なのではないでしょうか。
昔は夜勤と言えば、3交代制がほとんどでした。
2006年以降、2交代制が増えていき、今ではすべての勤務の約6割を2交代勤務が占めるようになりました。(2021年 看護職員実態調査表26)
■2交代制(例)
勤務体制 | 時間帯 | 労働時間 |
---|---|---|
日勤 | 8:00〜17:00 (休憩1時間) | 8時間 |
夜勤 | 16:30〜9:00 (休憩2時間程度) | 16時間 |
■3交代制(例)
勤務体制 | 時間帯 | 労働時間 |
---|---|---|
日勤 | 8:00〜17:00 (休憩1時間) | 8時間 |
準夜勤 | 16:30〜1:00 (休憩1時間) | 8時間 |
深夜勤 | 0:30〜9:00 (休憩1時間) | 8時間 |
変則的な勤務形態を取っているところもありますが、おおよそ上記のような勤務形態となっています。
どちらの夜勤を務めるにしても、子どもが眠っている時間に働きに出ることには変わりません。
仕事に出ている間に育児をしてくれる存在が必要となります。
私は二交代勤務を経験したことがありませんが、独身看護師に聞き取り調査をしたところ、圧倒的に二交代勤務が人気でした。
二交代制に移行できる部署は、基本的に患者さんの状態が落ち着いているところが多いためです。
救急病棟や集中治療室は、急変があるため三交代勤務となります。
落ち着いた病状の患者さんがいる病棟でも三交代勤務にするというポリシーの病院もあるため、一概には言えませんが、三交代勤務の方が緊急性の高い患者さんが多い傾向にはあります。
ただ、看護師が慢性的に不足していることから二交代とした部署もあるようなので、出来る限りリサーチすることを私はオススメします。
ちなみに私の周囲の看護師ママたちにも二交代は人気でしたが、子どもの年齢やパートナーなどの環境に合わせて勤務を選ぶため、自身の好みは後回しになっていました。
看護師ママの夜勤勤務におけるメリット4つ
看護師ママが夜勤をする上でのメリットには何があるでしょうか。
夜勤手当がつく
一般的に看護師が高収入だと言われる原因は夜勤手当が大きいことにあります。
労働基準法によれば、22時~5時の間には通常勤務の25%以上割り増しした賃金と定められているのですが、金額は病院によって異なります。
私の体験談!
私には転職経験がありますが、夜勤手当はやはり異なっていました。
他院に勤める友人たちに確認したところ、夜勤手当が高い代わりに基本給は低かったという病院もあるため、夜勤をメリットとするならば、特に事前のリサーチは大切だと思います。
看護師ママは子育てにかかる費用も多くなるため、夜勤は経済的な助けとして大きいですね。
昼間に子どもと過ごすことが可能
夜勤勤務帯の協力者が必須だというのが大前提ではありますが、サポート体制がしっかりしてあれば、昼間に子どもと過ごせることがメリットとなることもあります。
私の体験談!
私は夜勤について融通を聞かせていただいていたため、ほとんどが日勤か深夜勤務でした。
深夜勤務の後、午前10時くらいから子どもと過ごし、昼食後に一緒にお昼寝をしていましたが、フルタイム勤務で昼間に一緒にいられる仕事は確かに少ないように感じます。
落ち着いた時間帯で働ける
夜勤は深夜や早朝の時間帯で行われることが多いため、日勤よりも比較的落ち着いた状況で働くことができます。
私の体験談!
洗面、検査、入浴など入院中の大半のメニューは日勤帯で行います。
私も、日勤帯はとにかく日常のメニューに追われていました。
清拭、洗髪、チューブ交換、手浴、足浴、各種検査など様々ありますね。
私が三交代勤務の時は、人数が多くても患者さんの病状が落ち着いていても日勤帯でゆっくりできる時はありませんでした。
夜勤となると、薬剤投与やバイタルサインの測定はありますが、急変でもないかぎりは比較的落ち着いています。
ママとなった後は子どもの生活に合わせるために日勤を多めにシフトをお願いしていますが、私は独身の時から日勤よりは夜勤の方が好きでした。
おそらく私と同じような視点の方もいるのではないかなと思います。
二交代勤務の場合は連続で休める時間が長くなる
仕事をしている時は大変ですが、夜勤明けの翌日は必ず休日となるため、夜勤明けの日の朝9時頃から翌日が終わるまで、丸二日間連休のように感じられることがあります。
■二交代勤務と三交代勤務の1か月(例)
日勤日数 | 夜勤日数 | 夜勤明け | 休日 | |
---|---|---|---|---|
三交代勤務 | 13 | 8(準夜+深夜) | 0 | 9 |
二交代勤務 | 13 | 4 | 4 | 9 |
私の体験談!
夜勤明けは朝の9時以降をプライベートタイムとして使えるので、「気力と体力があれば夜勤明けは休日のような感覚でいられる」と私の友人たちは言います。
特に独身看護師には人気で、夜勤明けは仮眠も取らず、そのまま遊びに行っている人も少なくないようです。
看護師ママの友人たちは「睡眠不足を解消したいなら二交代のほうがきっちり眠れる」と言っていました。睡眠は大事ですね!
夜勤明けが休みのように使えると、子どもの行事にも合わせやすいですね!
看護師ママの夜勤勤務におけるデメリット2つ
看護師ママの夜勤勤務におけるデメリットには何があるでしょうか。
身体的な負担
夜勤は、生活リズムが乱れるため、睡眠不足や食事のバランスの崩れなど、身体的な負担が大きくなることがあります。
特に看護師ママは、子育てに加えて夜勤の負担もあるため、十分な睡眠や栄養を摂ることが難しいかもしれません。
私の体験談!
夜勤のみだといいのですが、日勤と夜勤の組み合わせがつらいです。
これは3交代勤務だと顕著です。
この勤務の組み合わせで空いた時間に30分~1時間の仮眠を取れる方は少数ですし猛者です。
私の勤めた病院では「日勤→深夜」はありましたが、「準夜→日勤」はありませんでした。
しかし周囲の話をきくと、「準夜→日勤」の病院もあるようです。
私の過去勤めた病院は三次救急で残業も多かったため、ひどいときは日勤の残業で22頃帰宅。その後、23時半には家を出て24時から深夜勤務だったこともありました。
独身の時で自分のことだけやればいいのでまだ耐えられましたが、それでも仮眠どころか、食事と洗濯、入浴をこなすのがせいぜいでした。
家族で過ごす時間の減少
夜勤がある日は、家族で過ごす時間が限られてしまいます。
特に子供が小さい場合は、成長に寄り添うことが難しくなるかもしれません。
家族との絆を大切にしたい看護師ママにとっては、夜勤は家庭との時間を奪ってしまうデメリットと言えるでしょう。
育児との両立が難しいと言われる原因として、夜勤の存在は非常に大きいと思います。
私の体験談!
子どもは夜中に目を覚ましてママを探すことがあります。
我が家でも三人の子どもたちすべてが夜中に一度起きてママを探していました。
もちろん隣に寝ているので、抱っこして安心させていました。
ママに安心を求める子どもがいる場合は難しいですね。
本人が納得できる年齢になるまではデメリットが大きくなってしまうかもしれません。
私も子どもが小さいうちは遠慮なく夜勤免除をさせてもらっていました。
仕事の代わりはいますが、家族の代わりはいませんから。
夜勤のデメリットは2つにまとめましたが、この2つの負担がとにかく大きいですね。
看護師ママが無理なく夜勤をこなせる職場条件3つ
看護師ママが無理なく夜勤をこなせる職場条件を3つご紹介します。
看護師ママが夜勤ありの職場を選ぶ場合、夜勤回数を増やして夜勤手当を増額したいのか、夜勤はするけれどもできるだけ少ない方がいいのかなど、看護師ママの環境によって望む条件が異なってくると思います。
そこで、どの看護師ママでも夜勤を行うに当たって「あれば安心できる困らないオススメの条件」についてまとめてみました。
院内保育所がある職場
24時間体制の院内保育園が設置されていると、いつでも駆けつけることができます。
休憩時間にも会いに行けます。勤務前に預け、勤務後すぐにお迎えできるので、移動コストも削減できますので、私が最もオススメする条件です。
病児保育が出来ればなおよしですね!
子育てに理解のある職場
子育てに理解があるかどうかは、事前のリサーチでは分かりづらいのが残念な点です。
理解のある部署はとにかく働きやすいので、可能な限りリサーチをすることを私はオススメします。
看護師ママは子どものイベントに出ることが多いです。
子どものイベントに合わせたシフトにしたいですよね。
また子どもは急に体調不良となることが多々あります。
シフトの調整がしやすく、子どもの急な体調不良にも対応してくれる職場は、看護師ママにとっていいことづくめです。
融通をきかせてもらうことについて肩身が狭いと思い悩む看護師ママさんを、私は多数見てきました。
ストレスを抱え込まないためにも、ぜひ可能な限り情報を集めてみて下さい。
一概には言えませんが、看護師ママがやめないマグネットホスピタルは、やはり条件が整っていることが多いのだと思います。
自宅から近い職場
自宅と職場が近ければ、子どもについて連絡があったときも、状態を確認をしやすくなります。
通勤時間のかからない距離、また子どもと近い場所で働くと、とても便利だと私は思います。
まとめ
看護師ママが夜勤をするかどうかは、個人の状況によって異なります。
夜勤をすることで経済的なメリットや週休2日制が得られる一方で、睡眠不足や子供との時間の制約などデメリットもあります。
看護師ママが無理なく夜勤を行うためには、子供の預け先がある職場、子育てに理解のありシフトに融通をきかせてくれる職場、また自宅に近い職場を選ぶことをオススメします。
子供との時間を大切にしながら働き続けられる職場を探すのは大変です。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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