看護師としての経験を活かしつつ、家庭との両立を図りたい。そんな看護師ママに注目されているのが「看護学校教員」という働き方です。
この記事では、看護師ママの視点で見た教員の仕事内容やメリット・デメリット、実際の体験談を交えて詳しくご紹介します。
看護師ママが教える「看護学校教員」の仕事って?
看護師の資格を得た方は皆、看護大学や看護専門学校で先生に学んできていますね。
それでは、「看護学校教員」の仕事とはどのようなものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ママならではの1日のスケジュール(家庭と両立する時間割)
看護学校教員の勤務は、一般的に平日の日中が中心で、夜勤や休日出勤がほとんどありません。
看護師ママのスケジュール比較表 (例)
時間帯 | 臨床看護師(病棟勤務) | 看護学校教員 |
---|---|---|
6:00〜 | 夜勤明けまたは出勤準備 | 家事・子どもの支度 |
8:00〜 | 出勤・勤務開始 | 出勤・授業準備 |
9:00〜17:00 | 病棟勤務(変動あり) | 授業・学生対応 |
17:00〜 | 残業・急患対応など | 定時退勤・帰宅 |
18:00〜 | 家事・夕食(遅れがち) | 家族との時間・夕食 |
夜間 | 夜勤 or 仮眠 | 自由時間・休息 |
スケジュールが固定されているため、子どもの送り迎えや夕食の準備など家庭のリズムに合わせやすく、働くママにとって大きなメリットです。
保育園や学校の行事にも参加しやすく、急な呼び出しにも対応可能な柔軟性がある点も安心材料の一つです。
体験談
私は3歳の子どもを育てながら看護学校で教員をしています。
臨床時代は夜勤やシフト勤務で家族との時間が取れず、常にバタバタしていましたが、教員になってからは毎日決まった時間に帰宅できるようになり、子どもとの夕食やお風呂の時間をしっかり確保できるようになりました。
朝も余裕をもって登園準備ができるので、精神的にもゆとりができました。
行事にも参加でき、家族からも「最近イキイキしてるね」と言われるようになりました。
臨地実習・実技指導の流れ
看護学校教員の重要な業務の一つが「臨地実習」の引率と指導です。
実習・実技指導業務の流れ
フェーズ | 実習(臨地) | 実技演習(学内) |
---|---|---|
事前準備 | 実習先との調整/目標設定/学生指導案の確認 | 機材準備/手順説明/デモ実演 |
指導中 | 学生の行動観察/現場指導/記録指導 | 学生の手技確認/アドバイス/安全管理 |
終了後 | 指導記録記入/評価作成/個別面談 | 演習レポートの添削/理解度確認/振り返り指導 |
学生を医療機関へ連れて行き、患者対応を見守りつつ、状況に応じたアドバイスを行います。
事前の打ち合わせや記録のチェック、評価表の記入など、実習以外の業務も多岐に渡ります。
学内では、ベッドメイキングや注射の手技練習などの実技演習も担当。
知識だけでなく、臨床経験を基にした「現場感覚」が学生指導に大きく活かされます。
体験談
実習指導は責任も重く大変ですが、学生が成長していく姿を見るとやりがいを強く感じます。
私は育児と並行しながら実習に同行していますが、子どもを寝かせた後に記録チェックや翌日の準備をすることも多く、体力勝負の一面も。
けれど、自分の経験を「教育」に還元できることが何よりの喜びです。
ある学生が「先生のおかげで自信がつきました」と言ってくれたときは、母親としても教員としても報われた思いでした。
学生対応での母親視点(不安・やる気などへの寄り添い)
看護学生の多くは、実習や試験に対する不安を抱えています。
教員として知識を教えるだけでなく、精神的なサポートも重要です。
看護師ママならではの「聞く力」や「共感力」は、学生に安心感を与えるうえで非常に効果的。
悩みを受け止め、前向きな言葉をかけることで、学生のモチベーションや自己肯定感を高める支援ができます。
教員の「母性」が、学習環境の安定にもつながります。
体験談
ある日、実習中に泣き出してしまった学生がいました。
「私、看護師に向いてないかも…」と不安を口にした彼女に、私は自分が新人時代に感じていた同じ悩みを話しながら、「大丈夫、失敗は成長のチャンスだよ」と伝えました。
母としての経験があるからこそ、相手の気持ちに寄り添い、励ます言葉を自然にかけられたと思います。
後日その学生が「先生の言葉で救われました」と話してくれたとき、本当に教員になってよかったと感じました。
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看護師ママ視点|看護学校教員という仕事のメリット3つ
看護師ママの目から見た、看護学校の先生という仕事のメリットについてお伝えします。
勤務時間の安定性による精神的ゆとり
看護学校教員の魅力のひとつは、勤務時間が非常に安定している点です。
【比較表】看護学校教員と臨床看護師の勤務時間の違い
項目 | 看護学校教員 | 臨床看護師 |
---|---|---|
勤務時間 | 8:30〜17:00(固定) | 早番・遅番・夜勤などのシフト制 |
残業 | 比較的少ない(行事前のみ) | イレギュラーな対応で多い |
休日 | 土日祝休みが多い | 土日勤務・祝日出勤もあり |
呼び出し | 基本なし | 緊急対応で呼び出しあり |
多くの教員は日勤のみで、土日祝日も休みとなることが多く、保育園や学校のスケジュールとも調整がしやすいです。
臨床現場のようなシフト勤務や夜勤がなく、生活リズムが整いやすいため、子育て中のママにとっては精神的にも体力的にも大きなメリットです。
帰宅後の家族時間が確保できることで、家庭の満足度も上がります。
体験談
看護師として夜勤もこなしていた頃は、子どもとの時間が本当に少なく、常に罪悪感を抱えていました。
教員に転職してからは、毎日夕方には帰宅でき、子どもと一緒に食卓を囲む日常が戻ってきました。
行事や病気で急なお休みが必要になったときも、職場が理解してくれるためストレスが少ないです。
時間の余裕が心の余裕に変わり、「いい母親でありたい」という気持ちに応えてくれる働き方だと感じています。
教育を通じた自己成長(子育てにも活きる)
看護学校教員は「教える仕事」であると同時に、自分自身も常に学び続ける職業です。
【ポイント表】教員の学びと育児への相乗効果
学びの内容 | 教育現場での活用 | 子育てでの応用 |
---|---|---|
コミュニケーション技術 | 学生への声かけ・傾聴 | 子どもの話を丁寧に聞く習慣に |
指導法・説明力 | 理解しやすい授業展開 | 子どもへの説明や教育にも役立つ |
忍耐力・観察力 | 学生の成長を見守る | 子どもの変化に気づきやすくなる |
継続的な学び | 看護・教育の最新知識を吸収 | 家庭でも知識を活かせる場面が多い |
授業準備のために文献を読み直したり、学生の質問に答える中で新たな知識や気づきを得られることも多々あります。
このような継続的な学習や観察力、コミュニケーションスキルは、子育てにおいても自然と応用されます。
たとえば、子どもの話を丁寧に聞く姿勢や、失敗を見守る寛容さなど、教育と育児の双方に良い影響を与えてくれます。
体験談
授業中、学生にどう伝えれば理解しやすいかを考えるようになってから、自分の子どもにも自然と「わかりやすく説明する」癖がつきました。
以前はつい感情的になっていた育児の場面でも、冷静に声をかけたり、子どもの視点に立って話をするようになり、関係性がとても良くなりました。
看護教員としての経験が、子育てにも良い効果を与えてくれていると日々感じています。
子育てと両立しやすい制度(休暇・行事対応など)
看護学校教員は、子育て中の看護師にとって非常に柔軟な働き方ができる環境です。
【制度比較表】看護学校教員と病棟勤務の子育て支援制度
項目 | 看護学校教員 | 病棟看護師 |
---|---|---|
有給取得 | 取得しやすい(長期休暇との組み合わせも可) | 人員不足で取りづらい場合も多い |
子の行事参加 | 参加しやすい(事前申請で対応可) | シフト次第では難しいことも |
育児時短勤務 | 非常勤や短時間勤務など柔軟対応あり | 配置によっては制限あり |
急な休み | 代講体制あり/理解のある職場が多い | 代替要員の確保が課題になることも |
学校教育のスケジュールに沿って業務が進むため、春・夏・冬の長期休暇や祝日などは休みになりやすく、家族との時間が確保しやすいです。
また、子どもの学校行事や急な病気にも対応しやすく、有給の取得や時短勤務、非常勤契約などの制度も整っています。
子育てへの理解がある職場文化も、安心して働ける大きな要素です。
体験談
子どもが小学校に上がってからは、参観日や運動会など行事が増えましたが、教員の仕事に変わってからは全てに参加できています。
事前にスケジュールを相談すれば、授業の調整や代講対応もスムーズで、罪悪感なく休める環境がありがたいです。
特に夏休みなどは子どもと旅行に行くこともでき、家族との時間をしっかり取れるようになりました。
仕事と家庭の両立が「現実的にできる」職場だと実感しています。
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看護師ママ視点|看護学校教員という仕事のデメリット3つと課題
看護師ママの目から見た、看護学校の先生という仕事のデメリットと課題についてお伝えします。
イベント・実習での業務と育児の兼ね合い
看護学校教員には時間的な安定がある一方で、実習期間やイベント時にはイレギュラーな勤務が増えることもあります。
【スケジュール比較表】通常業務と繁忙期の影響
時期 | 教員の業務内容 | 子育てへの影響 |
---|---|---|
通常期間 | 授業・実技演習中心 | 時間的なゆとりがあり、両立しやすい |
実習期間 | 朝早く集合・現場同行・記録指導 | 登園・送迎に支障が出ることも |
行事・試験前 | 学園祭・国家試験対策などで残業も | 保育延長・家族の協力が必要になる |
年度末・新年度 | カリキュラム調整・会議増加 | スケジュール管理が難しくなる可能性 |
たとえば臨地実習では、学生よりも早く出勤し、日中は現場での対応、帰宅後に記録確認という流れになるため、育児との時間調整が必要になります。
また、学園祭や国家試験対策、入試対応などが重なると残業や休日出勤の可能性も。
こうした時期は家族の協力や保育支援の活用が欠かせません。
体験談
実習期間中はいつもより早く家を出なければならず、夫と役割を分担して子どもを保育園に送っていました。
帰宅後は記録の確認や翌日の指導計画があり、夜に子どもを寝かせてから作業をする日々。
それでも、家族に支えられながらやり切ったあの期間は、自分にとっても成長の時間でした。
忙しいながらも、学生の学びを直接支えるやりがいがあり、ママ教員としての責任感が強まりました。
教材・ペーパーワークのボリューム
看護学校教員の業務には、授業や実習の指導だけでなく、大量の書類作成や記録業務が伴います。
【業務内容比較表】教員業務と書類関連の実態
業務内容 | 頻度 | 内容例 | 子育てへの影響 |
---|---|---|---|
授業準備 | 毎週〜毎日 | 教材作成・スライド・プリント印刷 | 家事との両立に工夫が必要 |
実習記録確認 | 実習期間中毎日 | 指導記録の添削・評価記入 | 夜間作業になりやすい |
学生評価 | 各学期末 | 試験採点・評価表作成 | 作業量が多く集中作業が必要 |
会議資料作成 | 月1〜数回 | 報告書・連絡事項の整理 | 子の体調不良時とのバッティングに注意 |
授業準備では毎回資料やスライドを作成する必要があり、学生一人ひとりの実習記録や評価表の添削作業にも時間がかかります。
特に学期末には成績処理や会議用の資料作成なども重なり、業務量が一時的に増大します。
子育てとの両立には、作業時間をどう確保するか、時間管理と優先順位付けが求められます。
体験談
教員1年目の頃、授業の教材づくりや記録の添削で夜中までパソコンに向かっていたことを覚えています。
子どもを寝かしつけた後にようやく自分の作業時間が取れるので、睡眠不足になることも。
ただ、毎回の準備が学生の学びに直結すると思うと、手は抜けませんでした。
慣れてくるとテンプレートやスケジュール管理で効率化できるようになり、今では家庭とのバランスをうまく保てるようになってきました。
シフト調整の難しさと家族の協力体制
看護学校教員は基本的に固定勤務ですが、実習期間やイベント時には早出・残業・休日出勤が発生する場合があります。
【協力体制チェック表】家族との役割分担と工夫ポイント
状況 | 家族の協力内容 | 工夫した点 | 効果 |
---|---|---|---|
早朝出勤(実習期間) | パートナーが子どもを保育園に送迎 | 朝の家事分担を明確に | スムーズな出勤が可能に |
行事・休日出勤 | 親やパートナーが子どもの面倒を担当 | 事前に予定を共有・調整 | 行事参加が無理なく可能に |
夜の資料作成 | 子どもが寝た後に集中作業 | 静かな時間帯を活用 | 作業効率アップ&家庭との両立成功 |
急な体調不良 | 祖父母・病児保育の活用 | 連絡体制を整備 | 急な欠勤を最小限に抑制 |
そんな時、家族の協力体制が整っているかどうかが、働き続けられるかどうかのカギになります。
パートナーや祖父母との連携、保育園との情報共有など、日頃からの調整力が求められます。
また、夜間に集中して資料作成をする際は、家庭内での時間確保の工夫が必要になります。
周囲の理解と支えが不可欠です。
体験談
実習引率の週は毎朝6時前に家を出るため、夫がすべての朝の支度を担当してくれました。
最初は戸惑っていた夫も、徐々に子どもの服選びや朝ごはん作りに慣れてきて、「任せて」と言ってくれるように。
私はその間に出勤準備と授業資料の確認ができ、家庭と仕事の両立が本当に楽になりました。
協力をお願いすることに最初は遠慮もありましたが、「頼ることも大切」だと気づかされた経験でした。
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リアルな声!看護師ママ教員インタビュー
看護教員である看護師ママへのインタビューをまとめてみました。
家庭と仕事、どちらを優先?その工夫とは
看護師ママ教員にとって「家庭と仕事のどちらを優先するか」という問いは常に付きまといます。
どちらか一方を選ぶのではなく、状況ごとに柔軟に判断し、工夫して乗り越える姿勢が求められます。
たとえば、子どもの急な体調不良のときは家庭を優先し、授業日程を調整。
一方で、学生の重要な評価面談など外せない業務では、家族に協力を仰ぎます。
大切なのは、両方を真剣に大事にしながらも、自分だけで抱え込まないことです。
体験談
ある日、子どもの発熱と学生の国家試験前面談が重なってしまいました。
正直、どちらも大事で悩みましたが、夫と相談し、病児保育を手配して面談に参加しました。
その後、夜にたっぷり子どもと過ごす時間をとったことで、子どもも安心した様子でした。
教員として責任を果たしつつ、家庭にも向き合えたのは、家族の理解と協力のおかげです。
「一人で完璧」を目指さず、周囲と連携することの大切さを実感しました。
失敗談とその乗り越え方
教員としての責任と、母親としての役割。
この二つを同時に担う中で、時に小さな失敗も起こります。
たとえば、実習の引率と保育園の送迎が重なり焦った経験や、授業資料の準備が間に合わなかったケースなど。
重要なのは、失敗を否定するのではなく、「次にどう活かすか」を考える姿勢です。
予定の見直し、家族との連携、職場とのコミュニケーションを通じて、より柔軟に対応できるようになります。
体験談
教員1年目の春、授業スライドをUSBに入れ忘れて学校に行ってしまい、授業直前に慌てたことがありました。
家では子どもの支度や朝食の準備でバタバタしていたため、確認を怠ってしまったのです。
それ以来、夜のうちに資料を準備し、カバンに入れてから寝るというルールを決めました。
失敗を機に、準備と確認の習慣が身につき、今では余裕を持って授業に臨めるようになりました。
失敗は成長の種だと実感しています。
職場・家族のサポート体制の実例
看護師ママが教員として長く働くには、職場と家庭の双方からのサポートが不可欠です。
職場では、同僚教員がスケジュールの調整や代講を快く引き受けてくれる環境があれば、急な家庭の事情にも対応しやすくなります。
また、管理職の理解があると有給取得や育児制度の活用もしやすくなります。
家庭では、パートナーや祖父母の協力が精神的なゆとりを生み出し、「助けてもらえる」安心感が働き続ける力になります。
体験談
私の勤務先では、子育て中の教員が多く、互いにサポートし合う文化が根づいています。
子どもの体調不良で早退が必要になったときも、同僚が「こっちは任せて」と笑顔で言ってくれたことがあり、胸がいっぱいになりました。
また、夫は早番の日に合わせて毎朝の支度を担当してくれており、私が実習引率で不在のときには祖父母が子どもの送迎を手伝ってくれます。
周囲の支えがあるからこそ、安心して働き続けられています。

家庭では家族との話し合いが必要ですね。

そうですね。
また職場は子育てに理解のある学校を選ぶと良いですね。
看護学校教員のリアルな給料|月収・年収と各種手当
看護学校教員のリアルな給料(月収・年収)と各種手当や待遇について具体的にお伝えします。
月収・年収と各種手当(大学・短大・専門学校/国公立・私立)
看護学校教員の給与は、大学・短大・専門学校の別や国公立・私立によって大きく異なります。
【給与比較表】教育機関の種類と設置主体別の平均給与
機関・設置主体 | 月収目安 | 年収目安 | 特徴・手当 |
---|---|---|---|
国公立大学教員 | 約30〜40万円 | 約360〜480万円以上 | 公務員待遇、地域・役職手当あり |
私立大学教員 | 約40〜60万円 | 約480〜720万円(助教〜教授) | 成果・資格による変動大 |
国公立専門・短大 | 約25〜35万円 | 約300〜450万円 | 地域手当や研究費補助あり |
私立専門・短大 | 約30〜45万円 | 約360〜600万円 | 成果連動型、資格手当あり |
国公立機関(大学・専門)は公務員待遇で安定しており、月収は30〜35万円、年収は360〜450万円ほど。
地域手当や研究費補助も充実しています。
一方、私立大学では40〜60万円の幅があり、助教〜教授で年収480〜720万円以上になることも。
私立短大・専門学校では30〜45万円程度の月収が多く、資格や実績により手当が加算されるケースがあります。
いずれも、役職や経験年数で報酬は大きく変動します。
ポイント解説
・安定重視・公務員待遇:国公立は年間昇給&ボーナスが明確、育児休業や時短勤務も制度化されている。
・成果重視・私立大学:研究や実績に応じた報酬設計、ポジション次第では高収入も狙える。
・専門・短大:教育重視の現場で公立は堅実、私立は柔軟性と手当の面で魅力あり。
(参考:日本看護協会「2018 年看護師養成所の教員の勤務実態等に関する会員調査(p.104)」)
看護学校教員の待遇(勤務条件・手当・福利厚生)
看護学校教員の待遇(勤務条件・手当・福利厚生)は大学・短大・専門学校や国公立・私立によっても大きく異なります。
【比較表】看護学校教員の待遇の違いまとめ
教育機関 | 設置主体 | 勤務時間 | 休暇制度 | 福利厚生 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
大学(看護学部) | 国公立 | 8:30〜17:15前後(週5) | 年間休日120日以上、公務員基準 | 社保完備、共済年金、育休・時短制度あり | 安定・昇進制度明確、長期雇用重視 |
大学(看護学部) | 私立 | 各法人の規定に準ずる | 夏季・年末年始など独自休暇も | 私学共済、住宅手当・扶養手当あり | 成果重視、研究・業績次第で昇進可 |
短大・専門学校 | 公立 | 8:30〜17:00/週5 | 公立の休暇制度に準拠 | 公務員待遇または準拠制度 | 地域採用が多く安定性重視 |
短大・専門学校 | 私立 | 勤務日数・時間に柔軟性あり | 土日休+年末年始が多い | 私学共済 or 独自の制度 | 時間の融通が利きやすく育児両立に適 |
国公立大学や専門学校では、公務員に準じた待遇が適用され、勤務時間や休日、育児支援制度などが整っており、安定した働き方が可能です。
一方、私立大学や専門学校では、法人独自の規定に基づくため、給与や手当、福利厚生に差がありますが、その分成果や実績に応じて昇給・昇進のチャンスもあります。
非常勤教員の場合は柔軟な働き方が可能ですが、福利厚生が限定されることが多いため、生活スタイルに応じた選択が求められます。
看護師ママの看護学校勤めに関するよくある質問(Q&A)
看護師ママが看護学校で先生として勤めるにあたって、よくある質問についてまとめてみました。
お迎えに間に合う勤務時間は?
看護学校教員の勤務時間は原則として日中帯で、シフト勤務がないため、保育園や学童のお迎えに対応しやすいのが特徴です。
通常の授業日であれば17時前後に退勤でき、18時までにお迎えが必要なケースでも十分に間に合います。
また、非常勤教員の場合は午前のみや週数日の勤務にするなど、より柔軟な働き方も可能です。
ただし、実習期間やイベント時はイレギュラーな勤務が発生するため、家族のサポートや保育延長などの準備も併せて考えておくことが大切です。
非常勤 vs 常勤、ママにおすすめなのはどっち?
看護師ママにとって、教員として働く場合は「常勤」と「非常勤」どちらがよいかは、家庭状況や希望する働き方によって異なります。
【勤務形態の比較表】
項目 | 常勤教員 | 非常勤教員 |
---|---|---|
勤務日数 | 週5日フルタイム | 週1〜3日も選択可 |
勤務時間 | 8:30〜17:00が基本 | 授業単位で午前・午後など自由 |
業務内容 | 授業・実習・会議・学生対応など幅広い | 授業中心で会議・評価業務は少なめ |
給与 | 月給制+各種手当あり | 時給制(コマ単価)、報酬はやや不安定 |
子育てとの両立 | イレギュラー対応に家族の協力必須 | 柔軟性が高く両立しやすい |
常勤は安定した収入とキャリア形成ができる一方で、業務量が多く、会議や行事参加も求められるため、家庭との調整が必要です。
一方、非常勤は勤務日数や時間が選べ、子どもの成長や家庭の状況に合わせた柔軟な働き方が可能。
育児の中心期には非常勤から始めるという選択も有効です。
給料・育児手当・待遇のリアルな実例
看護学校教員の待遇は、常勤か非常勤かによって大きく異なります。
【待遇比較表】看護学校教員の給与・福利厚生
項目 | 常勤教員 | 非常勤教員 |
---|---|---|
月収目安 | 約25〜35万円(地域差あり) | 1コマあたり3,000〜6,000円程度 |
ボーナス | 年2回(公立・私立で差あり) | 基本なし(規定により異なる) |
育児手当・支援 | 時短勤務・育児休業・扶養手当あり | 制度対象外のことが多い |
福利厚生 | 健康保険・年金・住宅手当など充実 | 所属形態により保険なしの場合も |
安定性 | 高め(長期雇用前提) | 期間契約が中心でやや不安定 |
常勤の場合、月収は25〜35万円程度が目安で、ボーナスや各種手当も支給されるため、安定した収入が得られます。
特に育児中のママにとっては、時短勤務制度や扶養手当、保育料補助などの福利厚生も大きな魅力です。
一方、非常勤は柔軟な働き方が可能な反面、時給・コマ単価制でボーナスや手当がないことが多く、年収ベースで見ると不安定さがあります。
まとめ
看護師としての経験を活かしながら、家庭との両立を実現したいと考えるママにとって、看護学校教員は非常に魅力的なキャリアです。
勤務時間が安定しており、夜勤やシフトがないため、子育てとの両立がしやすいのが大きな特長です。
また、教育を通じて自分自身も成長できる環境が整っており、育児にも良い影響を与えるケースが多く見られます。
とはいえ、実習やイベント時の多忙さ、書類業務の負担など、覚悟しておくべき課題もあります。
勤務形態や教育機関の種類によって待遇も異なるため、自分に合った働き方を見つけることが重要です。
家族や職場のサポートを得ながら、「教える」というやりがいある仕事を通じて、看護師ママとしての新たなキャリアを築いていきましょう。
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